2013/02/07

Toshi Ando's Portfolio


安藤寿建築そしてコミュニティーが、人間に与える心理的影響に大きな興味を持ってきました。私たちの生活90パーセント以上を費やす建築空間が、生活の質、活動の効率さ、心理的向上などに役立つ仕組みを持てば、私たちの生活は大きく向上し社会的にもポジティブな影響を与えます。理想を現実に起こす力のある建築設計に希望をもち、過去いろいろな建築デザイン・プロジェクトに参加してきました。 アメリカのニューヨーク市立大学では、人種の坩堝である街の性質から世界中の学生が集まりありとあらゆる価値観の中でデザインが評価され、何が文化的に偏っていないユニバーサルな観点なのか、何を主張すべきなのか等を身をもって勉強し、人種を超えた価値観によって作られるデザインを学びました。同じニューヨークでの荒川修作アトリエでは、グローバルな価値観の究極的な課題である生命を建築空間で活性化するというような、建築空間を通した前衛芸術のあり方も学び視野が広がりました。そうした限りなくチャレンジに近い建築空間のビジュアル化には、空間を直感的にそして素早く見て取れるコンピューターによる3Dモデルイメージが必要不可欠です。アトリエではAutodeskMAYAによる3D作成・レンダリング・光/色調整・CG編集・印刷等を、荒川修作の監修の元に学び、早くからその技術を取得しました。アイディアを話合い、それをモデル化して更に話合いを通して調節してゆく、同時進行的にCAD図面も進め、3Dでの変更を最終的に図面に落とすという作業を通しデザインしてきました。17年の米国滞在を終え、帰国後は、米軍基地内建設事業の技術員/通訳としても働き建設分野での知識・体験を得ました。顧客の米軍と建設会社の責任者そして業者との間に入り全ての通訳をしたり、建築資材の輸入等をすることにより、工事全体の流れ、お金の管理、政府との交渉、等々、企画設計をやっているだけでは学べないことを学びました。

私の大きな目標は、人間の進化と幸福を望む世界中のエクスパートと共に、社会に有益な環境循環型自給自足コミュニティを設計することです。2011年の震災を機にして環境循環型自給自足コミュニティーの大切さに痛感しました。その折にそうしたコミュニティ実現に努力を注いでいる実業家の元ハードロックカフェオーナーと話が合い、彼が責任者として行っているプロジェクト, Mystic Inn of the 7th Ray の企画・提案の設計業務に過去2年間従事しました。このプロジェクトは、南インドの大自然の中に大規模な環境循環型テクノロジーを満載した自給自足型コミュニティのプロトタイプを建設するもので、それを基に都市型プロトタイプを開発して行く事業です。2011年より2年間、事務所所在地のインドとオーストリア・ウイーンにてプロジェクト企画・設計・プレゼン3Dイメージ・アニメーションの作成・基本設計作業に従事しました。プロジェクトは2013年にデザインフェーズ1の終了となり、その後帰国。

人間が幸福と進化を追求することのできる、社会に有益な建築物・コミュニティをデザインできる人間になって行きたいと願っています。